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  1. 学位論文
  2. 環境保健科学専攻
  3. 博士論文(甲)

Campylobacter lari 種の1つのタキソンであるurease-positive thermophilic Campylobacter (UPTC) に特徴的な3つの病原性遺伝子候補クラスターの分子解析

https://az.repo.nii.ac.jp/records/3844
https://az.repo.nii.ac.jp/records/3844
f09faf82-6577-406f-bd90-7ffb0dae7a1d
名前 / ファイル ライセンス アクション
diss_de_kou0029.pdf diss_de_kou0029 (2.6 MB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2014-01-10
タイトル
タイトル Campylobacter lari 種の1つのタキソンであるurease-positive thermophilic Campylobacter (UPTC) に特徴的な3つの病原性遺伝子候補クラスターの分子解析
タイトル
タイトル Molecular analyses of three virulence genes candidates clusters, characteristic of urease-positive thermophilic Campylobacter (UPTC), one taxon within the Campylobacter lari species
言語 en
言語
言語 eng
資源タイプ
資源タイプ thesis
著者 中西, 滋之

× 中西, 滋之

中西, 滋之

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Nakanishi, Shigeyuki

× Nakanishi, Shigeyuki

en Nakanishi, Shigeyuki

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抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 カンピロバクター属細菌はグラム陰性らせん状桿菌で、人及び動物に感染し下痢症などを引き起こす。そしてこれは人獣共通感染症であるカンピロバクター症の起因菌である。カンピロバクター属細菌による食中毒は細菌性食中毒ではイギリスや日本でここ数年1位を占めており、ヒトのカンピロバクター症の起因菌としてCampylobacter jejuni、C. coli、C. lari等が知られている。しかしこれらカンピロバクター症の発症のメカニズムを解明するための動物実験系は未だ確立されておらず、更にその病原因子も未確定のままであるのが現状である。
 urease-positive thermophilic Campylobacter(UPTC)は1985年にEnglandで初めて分離され、C. lariのbiovar又はvariantとされている。C. lariの2つの代表的なtaxonである urease-negative(UN)C. lariとUPTCは共に自然環境や臨床材料から分離され、臨床由来株はC. lari全体では少ないながら世界的に分離が報告されているが、UPTCではわずか4株のみであり、更にUPTCとヒトカンピロバクター症の相関は未確定のままである。この様に、UNC. lari及びUPTCのヒト臨床分離株が少なくそれ故にカンピロバクターの感染過程のそれぞれのプロセスに関わる病原性因子候補をUNC. lari及びUPTCで解析し、C. jejuniのそれらと比較分子解析することは重要で有効であると考えられる。その様な研究の進展の中で「C. lariが高温性カンピロバクターに起因するカンピロバクター症研究の有効な比較対照細菌種であり得る」との仮説、更にUPTCのurease遺伝子の役割についてもその答えが得られものと筆者は考えた。
 そこで本研究では、筆者はC. lariの病原性因子候補の分子実体をUNC. lariとUPTCを代表的な2つのtaxonとするC. lari株間で比較解析することをによってこの問題にアプローチしようと考えた。具体的には細胞膨張化致死毒素cytolethal distending toxin(cdt)及び生体内酸化反応を触媒するP450、そしてUPTCに特徴的なureaseを対象としてUPTCのこれらオペロンの全長と隣接する遺伝子座の比較分子解析、更にUPTCのウレアーゼ遺伝子オペロン組換え体分子及び欠失変異体の作成とその大腸菌内での発現解析を行った。
 まず、UPTC12株のcdt遺伝子オペロンの全長と隣接する遺伝子座[2.7-9.4 kilo base pairs (kbp)]の比較分子解析を複数のin silicoにデザインしたPCR用プライマー対を用いて行った。推定される3つのcdtA、cdtB及びcdtCのopen reading frame(ORF)と、推定される2つのプロモーター及び1つの内在的ρ非依存性転写終結因子が調べたUPTCの全12株で初めて同定された。cdtAとcdtCのORFのアミノ酸残基数にはわずかな差異が認められたが、cdtBのORFでは全てのUPTC株でそのアミノ酸残基数が同一であり、これは以前当研究室で調べられたUNC. lari 6株で得られた結果と同じであった。UPTC CF89-12株では3つのcdt遺伝子は全て開始コドンがATGであり、終止コドンはcdtAとcdtBではTAGでありcdtCではTAAであった。他のUPTC 11株の3つのcdt遺伝子の開始と終止コドン、-35様領域(TTAATA)と-10様領域(TATTAA)の配列からなる2つの推定される転写のプロモーター構造も同定された。一方、本研究で用いたUPTC12株を含む全C. lari 28株(UNC. lari 16株、UPTC 12株)でcdtB遺伝子座位の遺伝的多型性が認められたが、DNase Iに特徴的な9アミノ酸残基全て [E[metal ion-binding residue(MBR)]-E[catalytic residue(CR)]-R[DNA contact residue(DCR)]-H(CR)-D(MIBR)-N(DCR)-D(CR)-D(MIBR)-H(CR)] がcdtB遺伝子中で完全に保存されていた。このことは3つのサブユニットからなるcdtのうちで細胞膨化致死作用の機能を有するcdtB因子がC. lari株間で広く保存されている事を示唆している。更に興味あることに、本研究で解析した全てのUPTC株でcdtCとlpxB遺伝子の間には、その組み合わせが多様な遺伝子の挿入が認められた。しかし、UNC. lari株ではその様な挿入は認められていない。
 次に、C. lariの推定されるプロモーター及びターミネーターを含むシトクロームP450の構造遺伝子と隣接する遺伝子座を分子クローニングするための2組のPCRプライマー対を設計した。C. lari 11株(UNC. lari 5株、UPTC 6株)の1,365又は1,371塩基(455又は457アミノ酸残基)からなるP450遺伝子の推定されるORFは他の高温性Campylobacterのもの [C. jejuniとC. upsaliensisは1,359(453アミノ酸残基)、C. coliは1,368(456アミノ酸残基)] と差異が認められた。更に、11株のP450遺伝子それぞれの開始、終止コドンとリボソーム結合部位が同定され、-35様領域(TTAATA)と-10様領域(TATTAA)の配列からなる推定される2つのプロモーター構造もORFの上流に同定された。また、P450遺伝子がUNC. lari JCM2530^TとUPTC CF89-12のゲノム中で単一コピー存在することがサザンブロットハイブリダイゼーション解析により確認された。更に、C. lari種細胞内のin vivoでのP450構造遺伝子の転写がreverse transcription(RT)-PCR解析により確認され、転写開始部位もprimer extension法で決定された。加えて、P450構造遺伝子全長での高い塩基配列の相同性(95.2-98.8%)がC. lari 12株で示され、P450構造遺伝子の配列情報に基づいてneighbour-joining法により作成された系統樹ではUNC. lariとUPTCが類似しており識別されないことが明らかとなった。
 次いで、in vitroでUPTC CF89-12株のウレアーゼ遺伝子オペロン全長の組換え体分子を作成し、その組換え体ウレアーゼ遺伝子を大腸菌細胞内で発現させた。また、6つのウレアーゼサブユニット遺伝子(ureA、B、E、F、G及びH)をそれぞれ欠失させた組換え変異体を作成し、それらを大腸菌細胞内で発現させその性状を解析した。組換え体ウレアーゼ遺伝子全長のオペロン分子を持つ大腸菌JM109を対数増殖培養し、isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside(IPTG)で発現を誘導したところ、誘導した細胞及び誘導していない細胞で共にウレアーゼ反応は陽性であった。更に、ウレアーゼサブユニット遺伝子欠失組換え変異体(ureA-、B-、E-、F-、G及びH-それぞれの欠失変異体)を作成し、同様の解析を行ったところ、ureE-欠失(63%欠失)変異体のみがウレアーゼ活性の亢進(15倍)を示し、他ではウレアーゼ活性は認められなかった。また、完全なureE欠失(100%欠失)変異体も同様にウレアーゼ活性を亢進(18倍)した。更に、これらのウレアーゼ活性はいずれも大腸菌培地中でのNiCl_2(750μM)の存在に依存していた。また、組換え体ウレアーゼサブユニットAとBはpolyclonal抗Helicobacter pyloriウレアーゼα及びβ抗体を用いたウエスタンブロットでそれぞれ陽性反応を示した。この様な結果からureEはUPTCのウレアーゼ活性には必須ではなく、生理的条件下では抑制的に働いているサブユニットである可能性が示唆された。
 これらの病原性遺伝子候補をUPTCとUNC. lariを含むC. lariとC. jejuni株間で比較すると、P450では75.9-77.2%の類似性を示した。一方、cdt遺伝子オペロンに関しては、cdtAでは52.1-60.9%、cdtBでは66.4-68.7%そしてcdtCでは50.8-67.2%の類似性を示し、cdtAおよびcdtCにおける遺伝的多様性が認められた。このことは、C. lariにおいてcdtの働きが株間で異なる可能性を示唆している。
 以上の様に本研究においてはまずCampylobacterの病原性遺伝子候補としてcdt及びP450遺伝子に着目しその詳細な分子レベルでの解析を行い新しい多くの知見を得た。更に、Campylobacterでは一般的ではないurease遺伝子の欠失組換え変異体の作成に成功し、サブユニットUreEの新しい機能を明らかにした。
Abstract
内容記述タイプ Other
内容記述 Recombinant molecule of full-length urease gene operon was constructed in vitro from the Japanese urease-positive thermophilic Campylobacter (UPTC) CF89-12 isolate and expressed in Escherichia coli cells. Several large deletion recombinant variants of urease subunits genes were also constructed and expressed in E. coli cells. A positive urease reaction with the log-phase cultured E. coli JM109 cells in the NiCl_2 containing medium transformed with pGEM-T vector carrying the recombinant molecule of the full-length operon was detected with isopropyl-β-D-thiogalactoside. Among the several deletion recombinant variants, each ureA-, ureB-, ureE-, ureF-, ureG- and ureH- large deficient, only ureE- large deletion variant (63% deficient) showed a positive urease reaction (approximately 15-fold). In addition, a ureE-complete deletion recombinant variant (100% deficient) constructed also showed a positive reaction of urease (approximately 18-fold). In addition, recombinant urease subunits, A and B, were immunologically identified by western blot analysis with anti-urease α (A) and β (B) raised against Helicobacter pylori.
学位名
学位名 博士(学術)
学位授与機関
学位授与機関名 麻布大学
学位授与年月日
学位授与年月日 2012-03-15
学位授与番号
学位授与番号 甲第29号
著者版フラグ
出版タイプ AM
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_ab4af688f83e57aa
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Ver.1 2023-06-19 08:24:24.414208
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