ログイン
言語:

WEKO3

  • トップ
  • ランキング
To
lat lon distance
To

Field does not validate



インデックスリンク

インデックスツリー

メールアドレスを入力してください。

WEKO

One fine body…

WEKO

One fine body…

アイテム

  1. 学位論文
  2. 獣医学専攻
  3. 博士論文(甲)

ゲノムの比較分析による自然クローン繁殖系フナ(Carassius auratus langsdorfi)の遺伝学的特徴

https://az.repo.nii.ac.jp/records/3353
https://az.repo.nii.ac.jp/records/3353
188fc825-da69-4ded-8479-141964923ca5
名前 / ファイル ライセンス アクション
diss_dv_kou0100.pdf diss_dv_kou0100 (39.2 MB)
diss_dv_kou0100_jab&rev.pdf diss_dv_kou0100_jab&rev (415.2 kB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2013-02-28
タイトル
タイトル ゲノムの比較分析による自然クローン繁殖系フナ(Carassius auratus langsdorfi)の遺伝学的特徴
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ thesis
著者 高瀬, 有加里

× 高瀬, 有加里

高瀬, 有加里

Search repository
抄録
内容記述タイプ Abstract
内容記述 雌性生殖(gynogenesis)は、卵成熟過程において減数分裂をすることなしに卵を形成し、胚の発生に精子の刺激を必要とするものの、その精子核ゲノムと卵は融合しない。そのため、子供は母親と遺伝的に同一で、クローン発生といえる。雌性生殖は単性生殖のひとつであり、精子を必要とせずに胚が発生する単為生殖(parthenogenesis)や、卵成熟過程において、片方の親由来のゲノムのみが排除され、通常の受精を行って発生する雑種発生(hybridogenesis)と異なる。
 1932年にHubbsらによって、Amazon Molly(Poecilia formosa)が雌性生殖を行う魚として最初に発見され、それ以降、世界中には約17種類の雌性生殖を行う魚がいると言われている。そのうち、日本には3倍性ギンブナ(Carassius auratus langsdorfi)とドジョウ科の一部が棲息しているにすぎない。このような生殖機構は脊椎動物では大変珍しく、通常の有性生殖を理解する上で、その細胞学的、遺伝学的解明に関心がもたれる。ギンブナには雌性生殖を行う3倍性個体以外に、有性生殖を行う2倍体個体も存在する。したがって、ギンブナは雌性生殖機構と有性生殖機構を比較するのに適したモデルとなる。本研究では、雌性生殖機構の解明を目指す一環として、3倍性ギンブナゲノムの遺伝学的特徴を調べるため、以下の2つのアプローチを行った。

 第一章 キンギョ(和金:Carassius auratus auratus)のミトコンドリアDNAの全塩基配列決定および日本産フナと大陸産フナの系統学的関係について

 日本のギンブナ(C. a. langsdorfi)は、コイCyprinidae科コイCyprininae亜科Carassius auratusに属し、この中にはギンブナの他に4つの亜種、ゲンゴロウブナ(C. a. cuvieri)、ナガブナ(C. a. burgeri)、ニゴロブナ(C. a. grandoculis)、キンブナ(C. a. subsp.)が存在する。またユーラシア大陸にはギベリオブナ(C. a. gibelio)が、中国には中国普通鮒(C. a. auratus)が知られている。
 本研究では、中国普通鮒を祖先とすると言われているキンギョ(和金:C. a. auratus)のミトコンドリアDNA(以下mtDNA)の全塩基配列を決定し、既に報告されている3倍性ギンブナ、ゲンゴロウブナのmtDNAの全塩基配列と比較することから、その系統学的関係を明確にした。3倍性ギンブナ、ゲンゴロウブナのmtDNAの塩基配列からキンギョの全mtDNAを増幅する11種類のプライマーを設定した。続いて、プライマーウォーキング法により、40種類のシークエンシング用プライマーを作製し、塩基配列の決定を行った。キンギョmtDNAの全長は16,580bpであり、その遺伝子構成は既報告のコイやゲンゴロウブナ、3倍性ギンブナのものと同じであった。各遺伝子コード領域の塩基配列をゲンゴロウブナ、3倍性ギンブナと比較した結果、キンギョはゲンゴロウブナより3倍性ギンブナに近いものであった。これは、以前に報告されているD-loop領域の解析による結果と一致した。mtDNAの遺伝子領域においても、3倍性ギンブナとキンギョの系統学的関係はゲンゴロウブナよりも近いものであることが示唆された。
 また、日本産フナと大陸産フナの関係を詳細に調べた。日本産フナ4亜種、大陸産フナ2(亜)種とキンギョ(和金と青文金)におけるmtDNA上のNADH5遺伝子とチトクロームb遺伝子コード領域の塩基配列を用いて系統樹を作成した。その結果、オランダで採取されたフナが最初に分岐し、次にゲンゴロウブナが分かれ、その後に、日本に分布しているその他の亜種と大陸に分布している亜種の2つに分岐した。さらに、大陸産フナはギベリオブナと中国普通鮒の2つのクラスターに分かれ、キンギョは中国普通鮒のクラスターに属した。これは、キンギョが中国普通鮒を祖先とするという説を支持するものである。日本の3倍性ギンブナは2倍体ギンブナを母系起源とし、一部はギベリオブナに遺伝的に近い大陸のフナ集団を母系起源とした。このことは、mtDNAのD-loop領域の解析においても指摘されており、今回、遺伝子コード領域においても確認できた。

 第二章 AFLP解析による3倍性ギンブナに特異的なゲノムマーカーの探索

 増幅断片長多型(amplified fragment length polymorphism:AFLP)解析を利用して、3倍性ギンブナを識別するゲノムマーカーの探索を行った。AFLP解析は新しいDNAフィンガープリント法で、ゲノムDNAを制限酵素で切断し、その断片をPCR法により選択的に増幅する。この方法を用いて、3倍性ギンブナ(3尾)と2倍体ギンブナ(2尾)のゲノムDNAを比較し、3倍性ギンブナに特異的なDNAマーカーを探索した。得られたマーカーの存在を多くの個体について解析し、3倍性ギンブナのゲノム構成および起源について考察した。
 AFLP解析産物をポリアクリルアミドゲルによって電気泳動し、3倍性ギンブナに特有と思われる14種類のDNA断片を得た。これらのクローニングを行って塩基配列を決定した。DNAデータベースとの相同性検索の結果、その配列はどれも遺伝子コード領域を含まず、ゲノムDNA上のジャンク(がらくた)配列と思われた。14種類の塩基配列に対して17対のプライマーを作製し、3倍性ギンブナ43尾、2倍体ギンブナ10尾、さらにギンブナ以外の日本産フナ4亜種、大陸産フナ2亜種とキンギョの計18尾についてPCRを行った。その結果、17対のプライマーのうちの、Y2-2プライマーとY2-16プライマーの2対のプライマーにおいて、3倍性ギンブナに特徴的な増幅産物が確認できた。
 Y2-2プライマーによるPCRでは、多くの3倍性ギンブナにおいて300bpと350bpの2つのバンドが見られたのに対し、2倍体ギンブナは350bpバンド(1尾を除く)の、ギベリオブナは300bpバンドのそれぞれ単一のバンドであった。これらの塩基配列を解析したところ、3倍性ギンブナの300bpと350bpの2本のバンドは、それぞれギベリオブナの300bpバンドおよび2倍体ギンブナの350bpバンドと一致した。このことは、3倍性ギンブナの多くが、2倍体ギンブナとギベリオブナに由来するDNAから構成されていることを示唆した。また、ゲンゴロウブナ、ナガブナ、キンブナにも単一の300bpバンドが認められたが、ギベリオブナの300bpバンドとは塩基配列が異なっていた。一部の3倍性ギンブナは300bpのみのバンド、または350bpのみのバンドを示した。300bpバンドのみが見られた3倍性ギンブナは複数個体あり、ギベリオブナの300bpバンドと同一の配列である個体と、他の日本産フナの300bpバンドに近い配列を持つ個体が存在した。一方、350bpバンドのみが見られた3倍性ギンブナのバンドは2倍体ギンブナの350bpバンドと同一の配列であった。これらの事実は、3倍性ギンブナのゲノム起源が複数あることを示唆している。
 Y2-16プライマーによるPCRにおいて、ほとんどの3倍性ギンブナは250bpバンドと270bpバンドの2つが見られ、一方、2倍体ギンブナは250bpバンドのみであり、ギベリオブナは260bpバンドと270bpバンドの2つが見られた。また、ゲンゴロウブナ、中国普通鮒は260bpバンドのみが認められ、キンブナでは増幅が見られなかった。それぞれのバンドの塩基配列を解析した結果、3倍性ギンブナの250bpバンドは2倍体ギンブナの250bpバンドと100%一致しており、270bpバンドはギベリオブナの270bpバンドと99.2%の相同性を持つものであった。したがって、3倍性ギンブナの多くは2倍体ギンブナとギベリオブナに由来するDNAを持つと考えられた。一部の3倍性ギンブナには260bpバンドのみを持つ個体が存在した。これには、ギベリオブナの260bpバンドと塩基配列が完全に一致している個体と、そうではない個体が存在した。ギベリオブナと同一の配列の260bpバンドのみが見られる3倍性ギンブナのゲノムは、ギベリオブナに由来すると考えられた。一方で、異なる配列の260bpバンドのみが見られる3倍性ギンブナは、ギベリオブナ以外のフナに由来することが示唆されたが、その起源について本研究で明らかにすることはできなかった。Y2-2プライマーによる結果と同様に、3倍性ギンブナの多起源が示された。

 本研究でのmtDNAの遺伝子領域とAFLPマーカーによる解析から、国内の3倍性ギンブナの多くは2倍体ギンブナとギベリオブナの雑種起源であるとした説を支持した。この大多数を占める3倍性ギンブナ集団は、母性遺伝するmtDNAの解析から、母系起源は2倍体ギンブナであり、またAFLPマーカーの解析を組み合わせると、父系起源は大陸産のフナであるギベリオブナと考えられた。一方で、少数ではあるが、母系起源および父系起源ともに、大陸産フナ(おそらくギベリオブナ)のみに由来する3倍性ギンブナも見られた。また2倍体ギンブナから産まれたと思われるものや、ギンブナ以外の日本産フナから産まれたと思われる3倍性ギンブナの存在も示唆された。その詳しい起源について本研究では明確にできなかった。このように、3倍性ギンブナの起源は単一ではなく複数あることが考えられる。
 日本のほとんどの3倍性ギンブナがギベリオブナ由来のゲノムを保持しており、雌性生殖能とギベリオブナゲノムとの関係が重要であると思われる。今後は、ギベリオブナゲノムの詳細な解析と、3倍性ギンブナに特異的な数多くのゲノムマーカーを利用して、雌性生殖に関与するゲノム因子の探索を行なうことで、雌性生殖機構の解明に近付くのではないかと思われる。
学位名
学位名 博士(獣医学)
学位授与機関
学位授与機関名 麻布大学
学位授与年月日
学位授与年月日 2005-03-12
学位授与番号
学位授与番号 甲第100号
著者版フラグ
出版タイプ AM
出版タイプResource http://purl.org/coar/version/c_ab4af688f83e57aa
戻る
0
views
See details
Views

Versions

Ver.1 2023-06-19 08:15:11.455427
Show All versions

Share

Mendeley Twitter Facebook Print Addthis

Cite as

エクスポート

OAI-PMH
  • OAI-PMH JPCOAR 2.0
  • OAI-PMH JPCOAR 1.0
  • OAI-PMH DublinCore
  • OAI-PMH DDI
Other Formats
  • JSON
  • BIBTEX

Confirm


Powered by WEKO3


Powered by WEKO3