{"created":"2023-06-19T07:18:28.147106+00:00","id":3837,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"760cdfb3-0cd1-4efd-b997-ca8247402aa6"},"_deposit":{"created_by":4,"id":"3837","owners":[4],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"3837"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:az.repo.nii.ac.jp:00003837","sets":["370:193:375"]},"author_link":["17726"],"item_10006_date_granted_11":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1999-03-20"}]},"item_10006_degree_grantor_9":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"麻布大学"}]}]},"item_10006_degree_name_8":{"attribute_name":"学位名","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreename":"博士(学術)"}]},"item_10006_description_7":{"attribute_name":"抄録","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"食肉消費を規定する要因として、これまで一般的には所得水準と価格水準が指摘されている。しかし、近年になって後進的に所得水準の上昇してきた国の新たな実態は、所得水準の上昇に応じて食肉消費が増大しながらも、相対的に低い水準に留まる傾向を示している。その典型例が日本である。さらに、近年日本の食肉消費に関して統計によって明らかにされたこととして、年齢と食肉消費の逆比例関係がある。所得水準に対する相対的に低い消費水準が日本に固有のものであるとすれば、わが国における食肉消費の将来予測に当たってそれを与件として前提しなければならいことになる。年齢と食肉消費の逆比例関係も、急速な進展が予想される少子化・高齢化に関連して、食肉消費の将来を予測するに当たって当然考慮を必要とすることになる。\n 本論文は、第1に、日本における食肉消費の現状水準は欧米諸国の水準に到達するまでの中間過程を示すものなのか、あるいは所得水準、価格水準以外の日本固有の要因によるものなのかを明らかにすること、第2に、年齢に逆比例する食肉消費は加齢に伴う変化なのか、あるいはそれぞれの世代の発育過程における時代的状況を反映した食慣行に基づく固有のものなのかを明らかにすること、を課題としている。\n 食肉を初め農産物消費の長期予測は、農業生産に方向性を与え長期的視点に立った農業政策の実施を可能にするためのものである。したがって、いうまでもなく的確性が要求される。本論文は、以上二つの課題を解明することによって、精度の高い的確な食肉消費の将来予測に資することを目的としている。\n 第1章では、先ず日本におけるこれまでの食肉消費の動向を整理し、増減の度合いを指標として時期区分をし、それぞれの時期における食肉消費動向の特徴を明らかにしている。さらに食肉の消費水準を国際比較することによって日本の水準の位置づけを明らかにした。\n わが国の食肉消費を年間1人当たり肉類供給純食料ででみると、昭和30年代以降最近まで一貫した増加を示している。この間を年率水準によって区分すると、昭和48年までとその後昭和63年まで、さらにその後平成8年までの3期に区分される。これを第I期、第II期、第III期とすると、第I期は年率平均9.7%、第II期は3.4%、第III期は1.2%に低下している。近年の鈍化が著しい。\n 以上を食肉の種類別にみると、昭和63年以降豚肉の平均年率0.2%、鶏肉0.7%、牛肉4.5%で、豚肉・鶏肉はほとんど横ばい状態を示しているのに対して牛肉のみが増加している。第I期における豚肉、鶏肉の増加に対して第III期は牛肉が置き換わる形で増えてきている。種類別構成の変化が確認される。\n 以上と同じ期間の国民1人当たり年間国内総生産(GDP)を見ると、食肉消費量の増加と平行して増加しており、両者の相関係数は0.9821できわめて高い。輸入自由化決定以降の第III期における価格低下とそれによる牛肉消費量の増加を合わせて、食肉消費水準と所得・価格水準の相関が改めて確認される。\n 次に、国民1人当たり年間国内総生産と年間1人当たり肉類供給粗食料を関連させて各国の水準を比較すると、国内総生産がおおむね同じ水準にあるドイツ、フランス、イタリア等と比べて日本の食肉消費量は2分の1を下回る水準にとどまっている。所得水準に対して食肉消費が相対的に低い水準にあることが明らかである。\n 第2章では、日本における食肉消費の低位性がどのような要因に基づくものかを検討している。先ず、食肉の種類別に供給純食料を家計、外食、加工食品仕向けに区分してその動向を分析し、食肉消費の基本である家計消費において近年停滞傾向が見られること、また、近年需要総量の増加に大きく寄与してきた外食産業、食肉加工産業とも、最近においては売上額と生産量の伸びが鈍化してきていることを明らかにした。\n 次に、家計消費の動向を都道府県毎に1都市を選定して調査している総務庁の「家計調査」によって、年間1人当たり消費量を都市別に整理・分析することによって次のことを明らかにした。牛肉については消費水準が上位、中位、下位の3階層に分かれ、昭和63年以降上位グループはほとんど横ばい、中位、下位になるにしたがって上昇傾向が認められること。豚肉と鶏肉については上位、下位の2階層に別れ、上位は減少傾向を示し、下位グループは横ばい傾向を示していること。牛肉、豚肉、鶏肉とも上位水準は1人当たり年間5kg台の水準で推移しており、ここに家計消費の限界が示唆されていること。\n 東京、ニューヨーク、シカゴ、ロンドン、パリ、シドニーを調査地として、食肉の小売価格を比較すると、鶏肉と牛肉のパリを例外としていずれも東京がもっとも高い。輸入牛肉を見てもシカゴで東京の54%、シドニーでは42%、豚肉ではシカゴが東京の46%、シドニーが70%にとどまっている。このような価格の高さが日本の食肉消費水準を低位にとどめているのかどかを明らかにするために、「海外在留邦人食肉消費実態調査」を実施した。\n 日本人が食肉価格の安い国に住んだ場合にどの程度食肉消費は伸びるのか。先ず、食肉の種類別に日本での価格弾性値を当てはめて、価格低下に伴う理論上の消費量を算出し、それと実態値を比較した。結果は、牛肉・豚肉・鶏肉の合計でみると、理論上の消費量に対してロスアンゼルスが84.6%、シドニーでは65.0%にとどまっている。ロスアンゼルスの開きが比較的小さいのは価格の開きが少ないためであり、実態値での1人当たり年間消費量はロスアンゼルスが32.3kg、シドニーが33.3kgでほとんど同じ水準になっている。これが日本人の食肉消費の上限水準を示唆しているものと判断される。\n 価格が低下しても比較的低位に消費水準がとどまる根拠を明らかにするために、平成10年に東京、神奈川の消費者を対象に、食肉消費の意識、食肉消費行動に関する調査を実施した。この結果によると、食肉消費に対する意識として65%以上の世帯で「高いものを適量食べる」とし、それに「安くとも適量食べる」を加えると回答世帯の85%を占めている。これに対して「安いものを多く食べる」「高いものを多く食べる」はそれぞれ7.7%であって、品質重視のしかも適量を良しとする意識が一般的であることが明らかになった。このような食肉消費に対する考え方が、所得水準に比べて相対的に低い消費水準にとどめているものと思われる。\n 第3章では、社会変容のもっとも主要な動きである少子化・高齢化が食肉消費の将来予測に与える影響を検討した。そのことを明らかにするために東北、関東、関西の3地域において996世帯3,680人の個人を対象に調査を実施した。問題は、年齢に逆比例する食肉消費は加齢に伴う消費の変化か、それぞれの世代に特有のものかの解明である。結果は、調査対象者の3分1程度の人に年齢の上昇に応じて食肉から魚介へのし好の変化と食肉摂取量の減少を内容とする変化が起きており、年齢に逆比例する食肉消費量の減少は、世代に特有のものではなく加齢に応じて起きてくる食肉消費の変化であることが明らかになった。\n 以上を前提して、国立社会保障・人口問題研究所の少子化・高齢化の推計と厚生省医療保健局による「平成7年国民栄養調査成績」に基づいて、平成7年を基準年としそれから20年後の平成27年にかけての高齢化が進行しない場合に比較しての食肉消費の相対的な減少を推計した。方法としては、先ず昭和63年から平成7年にかけての最近における食肉消費のトレンドを回帰式によって延長させ、年齢別人口構成がその後変化しないと仮定した場合の1人当たり年間食肉消費量を推計し、次に少子化・高齢化の進行による年齢別人口構成の変化に伴う食肉消費量を推計して両者の比較を試みた。平成27年時点では前者の40.4kgに対して後者は37.9㎏となり、1人当たり年間2.5kgの減少となることが明らかになった。この相違は総消費量で312,500t、粗食料に換算して446,000tに相当する。需給の均衡を図る上で無視できない差異といえる。\n 以上から、所得水準が上昇し価格水準が低下したとしても食肉消費水準は欧米諸国の水準に到達しないわが国特有の限界があること、さらに、急速な進行が予測される少子化・高齢化が食肉消費の動向に大きく影響することが明らかになった。食肉消費の将来予測を的確なものにするには、以上のことに十分留意する必要があるものと結論づけられる。\n","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_10006_dissertation_number_12":{"attribute_name":"学位授与番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_dissertationnumber":"甲第5号"}]},"item_10006_version_type_18":{"attribute_name":"著者版フラグ","attribute_value_mlt":[{"subitem_version_resource":"http://purl.org/coar/version/c_ab4af688f83e57aa","subitem_version_type":"AM"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"佐藤, 治美"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"17726","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_files":{"attribute_name":"ファイル情報","attribute_type":"file","attribute_value_mlt":[{"accessrole":"open_date","date":[{"dateType":"Available","dateValue":"2014-04-16"}],"displaytype":"detail","filename":"diss_da_kou0005.pdf","filesize":[{"value":"7.3 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