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耐熱性ウェルシュ菌 (Clostridium perfringens) に関する研究 : 健康人におけるその分布および血清学的型別とそれに起因する食中毒について
https://az.repo.nii.ac.jp/records/3256
https://az.repo.nii.ac.jp/records/325686eb6f81-5eb1-4a22-b12e-1002175eb11d
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||||||
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公開日 | 2013-02-13 | |||||||||
タイトル | ||||||||||
タイトル | 耐熱性ウェルシュ菌 (Clostridium perfringens) に関する研究 : 健康人におけるその分布および血清学的型別とそれに起因する食中毒について | |||||||||
タイトル | ||||||||||
タイトル | Studies on the enteropathogenic clostridium perfringens : incidence of heat resistant clostridium perfringens in feces of healthy subjects, serotyping of isolates, and food poisoning caused by new serotype organisms | |||||||||
言語 | en | |||||||||
言語 | ||||||||||
言語 | jpn | |||||||||
資源タイプ | ||||||||||
資源タイプ | thesis | |||||||||
著者 |
伊藤, 武
× 伊藤, 武
× Itoh, Takeshi
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抄録 | ||||||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||||||
内容記述 | 「ヒト」のウェルシュ菌食中毒を細菌学的に証明し、その原因菌を決定するにあたって、解明しておかねばならない前提となる基礎的事項について、一連の調査研究を実施し、本菌に起因する食中毒の実験室診断のための細菌学的、血清学的基礎資料を得ることができた。以上実験目的、方法および結果について項を追って概要を述べる。 1.健康人における耐熱性ウェルシュ菌の分布と排菌の推移 ウェルシュ菌に起因する食中毒を論じるに当って、まず当面する問題は、細菌分類学上本菌種に属する菌が食品をはじめ広く自然界に分布しているばかりでなく、常に「ヒト」の重要な腸内常在菌の一種として存在するという真実であろう。云うまでもなく、腸管常在性ウェルシュ菌には腸炎起病性はないとされていたが、それらの存在がウェルシュ菌食中毒の原因決定に多大の混乱と困難を招来してきた。 1957年にはじめてHobbsらがウェルシュ菌食中毒の菌学、疫学を確立した報告のなかで、「ヒト」に腸炎起病性を有するウェルシュ菌は、患者ふん便中では100℃1~5時間の加熱に耐える芽胞を形成している“いわゆる耐熱性ウェルシュ菌”(以下、耐ウ菌と略す)であることを指摘している。この報告が契機となり諸外国ならびに我が国においても数多くの本菌食中毒例が報告されるようになったが、耐ウ菌の生態、とくに健康人の排菌をめぐって諸報告に一致をみないために、赤痢菌やサルモネラ菌等の代表的腸管病原菌のごとく、耐ウ菌の存在が直裁に腸炎の原因であると結論できるか否かの問題が未解決なまま残されてきた。これまでの諸報告を総合していえることは、健康者の耐ウ菌検出率は、調査地域、年齢、居住環境の違いに左右されるとはいえ、5.2~62.0%と広い範囲を示している。こうした成績は本菌食中毒の菌学的決定に大きな支障となってきた。ここで、食中毒推定の一つの重要な根拠としてあげられるのは、すでにHobbsらが指摘したように、本菌食中毒発生地域の健康者の耐ウ菌正常検出率の正確な把握であろう。つまり、Hobbsらが細菌学的に耐ウ菌食中毒を決定する際に不可欠な条件として、食中毒が発生した地域に在住している健康人ふん便からの耐ウ菌検出率を上廻る高率な耐ウ菌の検出が患者ふん便に認められなければならないと指摘している点が第一に重視されなければならない。 以上の理由から、一連の調査の第一段階として、1966~1968年の3ヵ年間にわたって、都市環境に生活している健康人の耐ウ菌保有率を検討した。調査対象とした健康人は、1~3才の乳幼児43名、6~11才の小学校児童1,088名、15~17才の高等学校生徒350名、20~50才の成人145名および60~80才の老人65名の5つの年齢層からなる計1,688名である。健康人から採取されたふん便は、チオグリコレード培地に接種後100℃で60分間加熱し、冷却後37℃で24~48時間培養したのち、その2白金耳を5%卵黄加CW寒天平板に塗沫し、嫌気培養を行い、出現した疑わしい集落を釣菌し、その生物学的諸性状を調べて型のごとく同定した。その結果、調査対象1,688名中236名(14.0%)が耐ウ菌陽性であることが判明した。これを年齢別にみると、その検出率は1~3才の乳幼児では48名中12名(25.0%)、6~11才の学童では1,080名中139名(12.9%)、15~17才の高校生では350名中40名(11.4%)、20~50才の成人では145名中25名(17.2%)および60~80歳の老人の場合は65名中20名(30.8%)と、それぞれ年齢層によりわずかな検出率の差を示した。しかし、同一年齢層の中でも、地域の異なる小学校に通学している6群の学童で、耐ウ菌の検出率が最低6.3%から最高37.1%と大きなばらつきが認められたことからみて、以上の年齢層別検出率に有意差を求めることはできなかった。 次に、上記の健康人のうち、同じ生活環境で、同一の食事を取って集団生活をしている人達の耐ウ菌排菌状況の推移を調べるために、上記健康人のうち、都内某乳児院に収容されている乳幼児48名および某養老院生活者65名を選び、隔月および逐月に連続3回本菌の検索を行ない、その検出率は調査時点により10.4~30.8%と大きく変動する事が知られた。さらに、これら検出菌株について、Hobbs型1~13の抗血清を用いて型別を行なってみた結果、同一個人から時期をへだてて採取した検体から3回連続して同一血清型の耐ウ菌を検出することのできた例は全く認められず、健康人の耐ウ菌の帯留は一過性のものであろうと結論された。 ただ、この調査を通じて得られた菌株772株中既知のHobbs型1~13(この調査の時点では13型迄しか確立されていなかった)のいずれかの血清型に型別されたものは304株(39.4%)にすぎず、残りの468株(60.6%)が型別不能であり、これら耐ウ菌の病原的役割の解明の必要に迫られた。しかし、その実験的追求は現段階では不可能に近いので、それらの型別の確率、その腸炎への応用を企図した。 2.Hobbs型に属さない耐熱性ウェルシュ菌の血清学的型別 上記のごとく、健康人ふん便由来耐ウ菌の約60%がHobbs型抗血清により型別不能であったことから、それらの血清型別を試みるためにそのなかから最初に20菌株を任意に選び出し、Hobbsらの方法に準じてそれぞれの抗血清を作成した。得られた20の抗血清は交叉吸収、凝集反応により異同をたしかめ、これらの抗血清により型別不能の菌株からさらに任意の菌株を選出し、同様な方法で抗血清を作り、未型別菌株を得て、さらに同じ方法を繰り返すという順序で耐ウ菌株を型別し、最終的にHobbsの1~17型に該当しない健康人由来株を新たに56抗原型に型別することができた。この56の抗原型に対応する各血清型をTW型1~56と仮称することとした。 以上のTW血清型が明らかになった時点で、その抗血清を用い、主として、Hobbs型に属さない耐ウ菌の分布状況を把握する目的で第二回目の調査を1969~1970年の2ケ年にわたって、前回同様合計1,091名の健康人から得られたふん便について実施した。対象健康人の内訳は、6~11歳の小学校児童が362名、15~17のの高等学校生徒350名および20歳以上の成人172名であり、耐ウ菌型別対象株は本菌が検出された161件歳ふん便からそれぞれ5個づつの集落を釣菌した計805株である。これら805株中318株(39.5%)は既知のHobbs型1~17のいずれかに型別されたので、残り487株についてTW型血清による型別を試みた。その型別状況を供試菌株の由来別にみると、学童ふん便来由株168株中163株(97.0%)、高校生ふん便由来株147株中128株(87.1%)および成人ふん便由来株172株中155株(90.1%)がTW型1-53のいずれかに型別された。 すなわち、今回TW型別の対象とした487株中446株(91.6%)がTW型1~56のいずれかに型別され、残りの41株(8.4%)がこれらの新しいTW型別法によっても型別不能であった。なお比較的高頻度に検出されたTW型菌は、1、5、6、11、20、21、31、44および52などであった。 3.東京都内に発生したTW型耐熱性ウェルシュ菌に起因する食中毒の疫学ならびに細菌学的検討 Hobbs型耐ウ菌の腸炎起病性については、広く承認されているが、反面、これらに型別されないために、耐ウ菌食中毒でありながら原因不明とされてきた事例の存在する可能性は否定できないであろう。上述のTW型別の食中毒原因究明への菌学的応用はHobbs型菌以外の耐ウ菌の腸炎起病性の確認するうえで重要な手段となるといえる。ここではTW型に属する菌に起因した食中毒事例の発生の概要を述べ、これらの腸炎起病性への疑問の解答を与えることとした。 この検討は1968年以降、東京都内に発生した集団食中毒を対象に加えられた。その結果、著者が明らかにしたTW型4ならびにTW型6による各1事例、さらにTW型4と45およびHobbs型11と15の4者の混合感染と推定される1事例を明らかにすることができた。 その3事例の疫学ならびに細菌学的成績の概要は次のごとくである。 事例1は、1968年6月19日、都内の某旅館に発生した集団食中毒である。原因追求の結果、耐ウ菌TW型4に起因する食中毒と推定された。原因食品は「鶏肉煮付」で、それを喫食した328名のうち156名が発病し、発病率は47.6%である。 この事例の平均潜伏時間は16.4時間で、主症状は腹痛(85.3)、水様性下痢(55.1%)、倦怠感(37.8%)頭痛(33.3%)および悪感(23.1%)である。少数例に発熱、嘔吐がみられた。 細菌学的検査は原因食の残品および患者ふん便を対象に実施された。 まず、原因食品からは、非加熱直接分離培養で食品1g当り3.7×10^3個のウェルシュ菌が検出され、それらの菌株の血清直別により、食品1g当りTW型4が2.6×10^3個、型別不能株が1.1×10^3個と算定された。Hobbs型菌は検出されていない。 患者の場合は、採取可能であった2病日患者便7件について100℃1時間加熱後耐ウ菌の検索を行ない、6例からTW型4を検出した。この型の菌は同じふん便の非加熱分離培養でも純培養状に検出された。すなわち、患者ふん便中には原因食品検出菌と同一菌型の耐ウ菌が多数排菌されていることが判明した。平行して行なった既知病原菌は陰性に終っている。 事例2は、1970年2月18日、都内某小学校において給食の「鯨肉煮付」を原因食として発生した食中毒である。本例は結果的には耐ウ菌TW型4、45とHobbs型11、15の混合感染によるものと推定された。 同時喫食者640名中196名(発病率30.7%)が発病し、平均潜伏時間は15.3時間、主症状は、水様性下痢(96.2%)と腹痛(75.6%)で、嘔気、嘔吐はなく、少数例に発熱が認められた。 原因食の残品と患者ふん便について実施した菌学的原因追求において、原因食品の「鯨肉煮付」からは、非加熱直接分離培養で食品1g当り1.7×10^5個のウェルシュ菌が検出され、それらの菌株から任意に選んだ20菌株について血清型別を行なった結果、20菌株中10株がHobbs型11、6株がHobbs型15で、TW型4および45がそれぞれ2づつであった。 患者については、192名の3~5病日ふん便が採取され病原菌の検索が実施され、うち178件(92.7%)が耐ウ菌陽性であり、他に既知病原菌は検出されていない。耐ウ菌陽性ふん便を検出菌型別に分けた成績では、Hobbs型11のみが検出されたふん便は23件、Hobbs型15が64件、TW型4が28件、TW型45が19件、Hobbs型11と15が共に検出されたもの12件、Hobbs型15とTW型4の両検出便15件、Hobbs型15とTW型45が5件、Hobbs型11とTW型4および45の3型陽性が2件、またHobbs型11と15およびTW型4の3者検出便が1件であった。 この成績は患者ふん便検出菌型と原因食検出菌のそれとの間に極めてよく一致していることを示している。 事例3は、1970年5月16日、都内某会社において社内給食の「ランチ」を原因食にして発生した食中毒で、原因菌の検索結果から耐ウ菌TW6型に起因すると推定された。 推定原因食の内容は、ポークカツ、スパゲティー、いり卵、八宝菜および米飯である。 「ランチ」喫食者213名中166名(発病率77.9%)が発病し、潜伏時間は平均12.3時間、主症状は下痢(94.6%)、腹痛(71.7%)で、そのほか少数例のものが倦怠感、嘔気、嘔吐、頭痛および発熱を訴えている。 原因菌の検索は、原因食品の残品および患者ふん便について実施され、原因食の「ランチ」からは、非加熱直接分離培養で食品1gあたり3.5×10^3個のウェルシュ菌が検出された。それらの検出菌株の血清型はTW型6であった。 患者の場合は、病原菌の検索のため2~4病日の患者便16件が採取され、うち13件(81.3%)から耐ウ菌が検出された。この事例では陽性件13中件12から原因食検出菌株の血清型と同じTW型6が分離されている。 本事例も、事例1の場合と同様に患者ふん便中の排菌状態を検討した結果、単一菌TW型6の排菌量の優位性が認められた 今回経験したTW型に起因すると推定された食中毒は、著者の血清型別を応用して明らかにされたものである。また、比較的長い検査期間でありながら、3例のTW型耐ウ菌食中毒が認められたことは、Hobbs型以外の耐ウ菌食中毒の発生頻度もかなり高い事が示唆される。 4.食中毒事例由来ウェルシュ菌の耐熱性芽胞形成能について 一般に、細菌性食中毒の原因菌決定に際して必要な条件は、食中毒に罹患した患者のふん便から、「ヒト」に腸炎起病性のある細菌を分離同定すると同時に、推定原因食となった食品から、患者ふん便から検出されたものと同一の菌が分離されたことを確認することが、他の疫学的傍証と共に必要不可欠の条件である。ところが、耐ウ菌食中毒の場合には、ややその趣を異にし、推定原因食品から、耐ウ菌を検出するために、その食品乳剤を単にチオグリコレート培地に接種し、患者ふん便からの菌分離の際と同様に、100℃に1時間加熱したのち菌分離を試みたのでは、耐ウ菌の存在を証明する事ができないという難点がある。つまり、遺伝学的に耐熱性芽胞形成菌であっても、通常食品中に混在しているときは、必ずしも芽胞形成菌の形で存在せず大部分が栄養型の形をとっている。そのため食品を耐ウ菌分離の常法にしたがって直接加熱した場合には、それらの菌が死滅してしまい、その存在を証明することは不可能に近く、原因を明らかになしえない。 そこで著者は、食品からの耐ウ菌の証明には、加熱を行なわない検体からの分離菌について、それらが遺伝的に耐熱性芽胞を形成する能力があるかどうかを証明する必要があると考え、次の実験を行った。 食中毒事例からの分離菌を用いた実験に先立って、Hobbs型1~17型別参考菌株について現在ウェルシュ菌芽胞形成培地として報告されているEllnerの培地、Kimらの培地、Dancanらの培地、AngelottiらのSECブイヨンおよび西田らの肉カスブイヨンの5種類の培地の耐熱性芽胞形成能を比較検討した。各型別参考菌株を接種し、37℃で48時間培養した上記5種類の芽胞形成培地を、100℃60分間加熱し、冷却後その1白金耳を5%卵黄加CW寒天平板に塗沫して、上記の加熱条件に耐える芽胞を形成していたか否かを検討した。その結果、Kimらの培地が最もすぐれ、Dancanらの培地がこれについで良い成績を示すことが判明した。この成績に基づいて、以下各種条件で分離された食中毒患者および健康人由来、また推定原因食品由来の研究室保存株について耐熱性芽胞形成能をKimらの培地およびDancanらの培地を併用して比較検討した。 その結果、われわれの研究室で経験した8事例のウェルシュ菌食中毒の原因食品から、非加熱で分離された53菌株について耐熱性芽胞の形成能を調べたところ、50菌株(94.4%)に耐熱性芽胞形成能が認められた。 これに反し、健康人ふん便から非加熱直接培養で分離された96菌株のいずれもが耐熱性芽胞形成能を示さなかった。このことは、一見さきに示した健康人ふん便からの耐ウ菌検出の事実と矛盾するようであるが健康人の腸管常在性ウェルシュ菌の大部分は80℃30分の加熱で死滅する熱抵抗性の弱い芽胞形成性のウェルシュ菌で占められており、たとえ耐ウ菌が混在していても、その菌量は極めて少量であるため、健康人の非加熱ふん便から直接分離した菌株の中に耐ウ菌が混入してくる確率が極端に低いことを示したものであると考えた。 一方、上記8事例の患者ふん便から非加熱で分離された39菌株のウェルシュ菌の場合には、非加熱の状態で分離された菌株であるにもかかわらず、その全株が耐熱性芽胞形成能を持った菌であり、耐ウ菌食中毒の場合には、腸管常在ウェルシュ菌のそれをはるかに上廻る状態になるため、前記健康人ふん便からの分離菌の場合とは逆に、耐ウ菌のみが検出されたものである。 以上要約するに、健康人ふん便中に、「ヒト」の食中毒起因菌と同じ性状を持った耐ウ菌力広く分布していること、および血清学的には、それらからの分離耐ウ菌の約40%が、従来から知られているHobbsの1~17型菌で、残りの約60%が今回著者が明らかにしたTW1~56型菌から成り立っていたことを述べた。 同時に、1968年から1970年に至る3年間の比較的短い期間に、今回著者が健康人のふん便中に存在することを明らかにしたTW型菌と全く同一の抗原型を有する耐ウ菌に起因する集団食中毒事例が3例東京都内に発生したことを、それらの疫学的調査結果をも含めて詳細に述べた。 さらに、従来、耐ウ菌食中毒事件の解明の際に、推定原因食品と患者発生の因果関係を証明することが困難であるとする原因の、食品中の耐ウ菌の証明を、非加熱食品の乳剤をいったん芽胞形成培地に接種して培養したのち、その耐熱性芽胞形成能を調べて間接的に耐ウ菌が存在したことを証明する方法を確立し、耐ウ菌食中毒の日常検査を容易にすることができた。 |
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Abstract | ||||||||||
内容記述タイプ | Other | |||||||||
内容記述 | Among the physiological characteristics of Clostridium perfringens in human feces, survival of the organism from heating at 100℃ for 1-5 hours is said to be one of indispensable characteristics for the identification of its pathogenicity in regard to the ability of the organism to be an etiological agent of human enteritis. Because, there are numerous type of organisms belonging to the species of Cl. perfringens not only in nature including foods but also in human intestine as a normal intestinal flora. On the other hand, since many investigators have reported the fact that the heat resistant Cl. Perfringens exists in the feces of healthy subjects in certain extent, a series of investigations was conducted for clarifing the incidence and serotypes of isolates of heat resistant Cl. perfringens in the feces of healthy Tokyoites, in the period from 1966 through 1970. In the early part of the investigation conducted in the period of 1966-1968, a total of 1,688 fecal specimens was collected from healthy subjects, consisting of 48 of 1-3 years old infants, 1,080 of 6-11 years old pupils, 350 of 15-17 years old senior high school pupils, 145 of 20-50 years old adults, and 65 of 60-80 years old adults, and each 1 gram of them was inoculated into 13 ml of thioglycolate medium, followed by heating at 100℃ for 60 minutes respectively in order to isolate the heat resistant strains. After cooling, they were incubated at 37℃ for 48 hours. Then, 2 loops of the cultures were transfered onto the CW agar plate with 5% egg-yolk and incubated anaerobically at 37℃ for 24 hours. Through the investigation, it was found that 236 (14%) out of 1,688 had involved more or less heat resistant Cl. perfringens in the fecal specimens. However, the detection rate of the organism from specimens in each group was varied from 6.3% to 37.1% according to the groups tested. It was also observed that the detection rate of the organism in particular age group also varied according to the area of dwellings or difference of investigation period. When serotyping was conducted on the 772 isolates obtained through this survey, only 304 (39.4%) isolates could be typed into the known Hobbs' serotypes 1-13 (as of December 1968, there were only 13 serotypes), and remaining 468 isolates were untypable by her serotyping. In addition, the detection frequency of the same serotype of organism from feces of healthy individuals was found to be quite low, when followup investigation was made on the 339 fecal specimens obtained from 113 representative individuals, for the consecutive 6 months with a interval of 1 or 2 months. And in each specimen, there were always variety of organisms consisting of several serotypes of the ones. Since there were so many untypable isolates by the Hobbs' typing procedure, antigenic analysis of the untypable strains was attempted. Discrimination and serogrouping of individual isolates by their antigenic composition were made by using antisera immunized rabbits with representative cultures selected systematically from all these untypable strains. Through the cross absorption and agglutination tests on the prepares immune sera with antigens of these untypable strains, it was found that there were additional 56 serotypes (TW 1-56) of the organisms, other than the ones known to have been classified into Hobbs' 1-17 serotypes. The latter half of the same sort of investigation was conducted in the period of 1969-1970, on the fecal specimens collected from 1,091 normal healthy Tokyoites, consisting of 362 of 6-11 years old pupils, 350 of 15-17 years old senior high school pupils, and 379 of adults greater than 20 year of their ages. All the specimens collected were treated and inoculated as in the same way as it was done at the first investigation. In this time, efforts were concentrated for the isolation and discrimination of the new TW-type organisms. Consequently, 487 out of 805 isolates were found to be the organisms other than Hobbs' 1-17 serotypes. Of them, 446 (91.6%) isolates were typed into the new 51 TW-types, while the rest of 41 (8.4%) isolates were untypable by the new anti-TW typing sera. Among the isolates typed, TW-1, 6, 11, 20, 44, and 52 were relatively dominant organisms detected. As for the occurrence of food poisoning outbreaks due to these new TW-type organisms, there were 3 proved outbreaks in Tokyo in the period of 1968-1970. In these eases, a total of 518 patients were involved, and most of them developed typical food poisoning symptoms 12-16 hours after the injestion of the incriminated foods. In every case a responsible organism for the outbreak was isolated in the state of pure culture, both from the incriminated food and from the feces of patients simultaneously. They were proved to be caused by TW-4, 6, and mixture of TW-4 and 45 types of organisms respectively. In addition to these surveys, an experimental study was made to establish a practical procedure for the determination of heat resistant characteristics of Cl. perfringens involved in foods, because it has been well known that the evidence of the existence of the heat resistant organism in food is quite difficult to prove, if homogenates of suspicious food stuffs are heated at 100℃ for 60 minutes, as in the case of patients' feces. In the preliminary experiment, comparative studies were carried out on the Hobbs' type pilot strains for the ability of the formation of the heat resistant spores having capable of surviving from heating at 100℃for 60 minutes by using five kinds of spore forming media, such as Ellner's medium, Nishida’s chopped meat broth, Angelotti's sporulation enrichment culture (SEC) broth, Kim's medium, and Dancan's medium. As a result, it was noticed that Kim's medium was the most suitable one for this purpose, followed by Dancan's medium and Angelotti's SEC broth respectively, when all the 48 hour cultures of 17 Hobbs' type pilot strains in the above mentioned 5 media were compared. When it was applied on the laboratory isolates, majority of isolates (144/149) derived from both incriminated food and patients' feces on 13 food poisoning outbreaks due to Cl. Perfringens formed successfully heat resistant spores in Kim's and Dancan's media. While all the 96 isolates obtained from unheated feces of healthy subjects failed to produce any heat resistant spores in the same media. Thus, it was concluded that when it was required to determine the heat resistant characteristics of Cl. perfringens involved in food stuffs, Kim’s or Dancan’s spore forming media were advisable to be used, after the enrichment of the organism in specimens in thioglycolate medium. |
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学位名 | ||||||||||
学位名 | 獣医学博士 | |||||||||
学位授与機関 | ||||||||||
学位授与機関名 | 麻布大学 | |||||||||
学位授与年月日 | ||||||||||
学位授与年月日 | 1973-11-19 | |||||||||
学位授与番号 | ||||||||||
学位授与番号 | 乙第60号 | |||||||||
著者版フラグ | ||||||||||
出版タイプ | AM | |||||||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_ab4af688f83e57aa |